【近藤さんのコラム】キャリアコラム全5回シリーズ ~第3回『つながる』~
母校の活動に参加
昨年から、京都にある母校(高校)の同窓会役員をしています。母校の同窓会組織は盛んで、京都本部と関東支部があります。私は、本部の学年委員と、関東支部の学年委員兼役員を担っています。母校の同窓会組織が長年取り組まれてきたことを尊敬し、自分ごととして捉え、お手伝いをしています。
遠い昔の在学していた時間に思いを馳せ、懐かしさの中に、自分自身を振り返り、高校時代、何を考えて、なぜそのように行動したのかを、まざまざと思い出しています。この母校で過ごした日々もまた、今日の私のキャリア形成の礎であったことに気づき、小躍りしたくなるような嬉しさを感じています。
経験を振り返る
校舎の一つひとつを見ていると、あの頃行動していた自分自身が見えてきます。
校門を入ってすぐ目の前の大きな木を見て、高校2年生の冬を思い出しました。
生徒会長だった私は、クリスマスの集いの準備のため、高いポイントに、オーナメントを飾り付けていました。高いところが苦手だという周囲に、梯子を支えてもらい、ひたすら枝のあちこちにオーナメントを飾りました。木の枝に触れてかぶれ、顔が真っ赤に腫れ、友人から「えらいこっちゃ、トナカイの鼻になってるで」と言われましたが、それさえも楽しくて大笑いしていたことをはっきり思い出し、笑みがこぼれました。
皆で作り上げる喜び、でしょうか。苦手なことがあっても、お互いが協力し、自分ができることを率先しておこない、皆が喜ぶ顔をみて、楽しいと思ったことを鮮明に思い出しました。同じ木を見て、同じ出来事を思い出す人は、なかなかいないでしょう。同じものを見たから、同じように感じるとは限らない、人それぞれです。それこそが価値観であり、こだわりです。
校門前の大きな木を見て、私は「チームワークは、苦手なことをカバーしあえて、自分が可能であることは率先して行い、チームの目標達成に貢献する」という、今につながる価値観に気づきを得ました。
母校で歌う喜び
さらに、同窓会のメンバーで結成されているコーラスグループに参加させていただいています。メンバーの間で、私はなんと「お若い方」と呼ばれています(喜)。60代から80代の先輩方がお歌いになっているコーラスに参加させていただける喜びは、ひとしおです。同じ学校を卒業したというつながりが、卒業してかれこれ40年を経過しようかという頃になり、より太くなり、そのつながれた絆にとても感動しています。
今年は、久しぶりのミサに参列させていただき、レクエムを歌わせていただきました。なにより、高校2年生の担任であったシスターに再会でき、大きな感動で胸がいっぱいになりました。益々、この母校で得た学び、つながり、優しさ、思いやり、すべての経験が、今日の私の幸福なキャリアに息づいているという気づきを得ました。
キャリアはつながり、つながる
キャリアは、人生そのものを指す言葉です。生まれてから今日まで、紆余曲折しながら、どんなことを思い、乗り越え、多くの人に支えられてきたという「つながり」によって形成されています。そしてそれらの経験は、人生の中で再現され、今後のキャリアに「つながっていくもの」ですね。
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)
近藤 佳保里
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TOKYO Women’s キャリア・サポーターとは
都内の企業で管理職として働くメンバーが参加し、女性ならではの視点や、発想を活かした取り組みやマネジメント、悩みや不安をどう解消しているか等、管理職としての日常を発信していきます。是非キャリア・サポーターの日常をのぞいて、あなた自身のキャリア形成のヒントにしてみてください。